教育家ペスタロッチとは?保育・教育に役立つペスタロッチの教育思想や名言集を紹介!

 

ペスタロッチとは、18世紀後半から19世紀にかけて活躍したスイスの思想家です。

ペスタロッチは思想家であると同時に有名な教育家でもあり、ペスタロッチが提唱した理論や名言などは、後の教育に大きな影響を与えたとされています。

ここでは、保育や教育に役立つペスタロッチの教育思想や名言集などを紹介していきます。

 

ペスタロッチとはどのような人物?

ペスタロッチは後の保育や教育に大きな影響を及ぼしましたが、その教育思想や理念はどのような人物像から生まれてきたのでしょう。

ここではまず、ペスタロッチとはどのような人物であったのかを見ていきたいと思います。

18世紀後半から活躍した教育思想家

ペスタロッチは冒頭でもあったように、18世紀後半から19世紀にかけて活躍したスイスの思想家であり、「ヨハン・ハインリヒ・ペスタロッチ」が本名です。

20代半ばの若いころには、ルソー著書の「エミール」に影響を受け、教育者と農業経営を志し、後に農園と貧民学校の運営に精力を注ぐことになります。

農園と貧民学校の運営は、運営に行き詰まったことで凡そ3年という短い期間で諦めることになりましたが、その後、教育家として新たなフィールドでの活動や執筆活動に専念します。

教育家としてしばらく活動した1774年には隣国フランスで起こったフランス革命の影響によって生まれた孤児や貧困の子供のための孤児院の運営を任されますが、当時の社会情勢や反対派の影響などによって半年と言う短い期間で閉鎖してしまいます。

ですが、1800年にはスイス政府の依頼によって教員養成施設「イヴェルドン学園」の校長に就任しました。

その後、女子学校など執筆活動を行いながらさまざま学校を設立したりなど、教育界に大きな影響を与えました。

ペスタロッチの人物像

ペスタロッチは思想家であるルソーの影響を多大に受けていると言え、ルソーの「自然に帰れ」と言う思想に特に共感を持っていたと言われています。

ルソーの言う「自然に帰れ」とは、人間は本来欲望などを持たないのに、お金や地位などをめぐる争いによって欲望が生れてしまうのは、社会に問題があると考え、これを教育によって人間を見つめ直し、本来のあるべき姿になることが、ルソーの言う「自然に帰れ」と言う言葉の意味になります。

ペスタロッチはルソーのこの言葉に深く共感し、お金や地位などをめぐる争いによって不平等が生れる社会は問題だとし、「皆が平等に自由に学べる環境にしたい」という思いをベースにして教育活動を行い、今日まで「近代教育の父」と呼ばれるに至ったと言えます。

 

ペスタロッチの教育思想とは?

ペスタロッチの活動理念はルソーの影響やそれによる不平等をなくしたいと言う思いなどが原動力となっていたことがわかりました。

ペスタロッチの教育思想は「どんな境遇でも教育は平等である」というのが前提ですが、ペスタロッチが提唱する教育思想とは具体的にどのようなものなのでしょう。

ここからは、ペスタロッチが提唱した教育思想を紹介していきます。

人間教育

ペスタロッチの著書「ゲルトルート児童教育法」にも記述されているのがこの「人間教育」という思想であり、ペスタロッチの代表的な思想でもあります。

ペスタロッチが言う人間教育とは、知識を養う「知識教育」、身体を養う「技術的教育」、心情を養う「道徳教育」、これら3つの教育を以て「人間教育」は完成されるとしています。

直観教授

直感教授とは、実際の物や絵などを使って感覚器官を通じて知識を通じて知識を得ることを言い、ペスタロッチの教育思想では「メトーデ」とも言われています。

分かりやすく言うと、言葉や文字だけなく、図鑑や映像、実際の行動など、子ども達に実物を見せて学ばせるというものであり、幼児であれば植物園や動物園など、小学生であれば工場見学などの社会見学などもそれにあたると言えます。

ペスタロッチはこの「メトーデ」で有名になったとも言われており、それほどまでにこの「メトーデ」という教育思想は実践的で効果的であったと言えるでしょう。

 

ペスタロッチの名言集

ペスタロッチはいくつもの名言を残しており、それら名言は現代の保育や教育に通じるものも数多くあります。

  • 忍耐心を持たなければならないようでは、教育者としては落第である。愛情と歓びを持たねばならない
  • だらしない人間を教師にしようとすることがどんなに危険であるか
  • 人間は毎日の労働の中に自身の世界観の基礎を築いていかないといけない
  • 人間の最大の勝利とは自己に対する勝利である

これらはほんの一部ではありますが、これら名言から見るに、ペスタロッチは人間性や道徳に重きを置いて教育家として活動していたと言えます。

いくら知識や経験が豊富であってもそれを使う人間に問題があれば世や社会のためにならないと考えることができます。

教育を受ける側、教える側、どちらにおいても人間性や道徳感などは必要最低限持っておくことが以下に大事であるかを、この名言で伝えているのではと考えさせられます。

 

ペスタロッチを保育や教育で実践するには

ペスタロッチの思想を紐解くと、「物事は言葉だけではなく感覚的に子どもに知ってもらうことが大事」とも考えることができます。

ですので、子どもの保育や教育において、「なぜ?」や「どうして?」など子どもの興味や疑問に対しての答えを、言葉だけではなく視覚的や感覚的に伝えることも大事になると言えます。

例えば、子どもが動物の生態について興味や疑問がある場合などは、言葉だけではなく図鑑や絵本を用いて教える、水族館や動物園に一緒に行って教える、生物学のイベントなどに積極的に参加するなど、より直感的に保育や教育などを行うことがペスタロッチの保育・教育の実践とも言えるでしょう。

 

まとめ

ここまで、ペスタロッチの人物像や教育思想、名言集などを紹介してきました。

  • ペスタロッチとは近代教育の父と言われる18世紀後半から活躍した教育思想家
  • 教育を行う・受ける上で、知識や経験以前に人間力や道徳観が重要
  • 文字や言葉だけではなく、実際の物や絵などを交えて直感的に教育することが重要

この記事を通して、主にこれらのことが分かりました。

子どもに対しての読み聞かせや、子どもを連れて動物園や植物園に行ったりなど、これら現代でも普通に行われている親と子のコミュニケーションはペスタロッチの教育思想に通じるものがあります。

近代教育の父とも呼ばれるペスタロッチの教育思想は難しいようではありますが、日常的に意識をすれば誰でも気軽にできる保育・教育思想であるとも言えるでしょう。

 

   

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