保育士試験の難易度は高い?保育士試験の合格率や対策方法などを検証!

 

 

保育士は「保育園の先生」というのが一般的なイメージですが、その仕事に就くための保育士資格では保育士以外にもさまざまな職業に就くことができます。

保育士以外にもさまざまな職業に就くことができる保育士資格ですが、保育園の先生を目指す方や、将来幅広い仕事に就くために保育士資格が欲しい方などにとって、保育士試験の難易度は気になるところでしょう。

ここでは、保育士試験の合格率の検証や、効果的な試験の対策方法などを解説していきます。

 

保育士資格とはどのような資格?

まずは最初に、保育士資格とはどのような資格で、保育士資格でできる仕事にはどのようなものがあるのかを見ていきましょう。

保育士資格の概要

保育士資格とは国家資格のひとつで、保育士となる資格が取得できる大学や短大、専門学校などの養成学校で取得することができ、保育所や児童福祉施設などにおいて子供の保育を行うことができる資格です。

保育士資格は要請学校で取得する他にも、独学及び資格試験の通信講座受講や、スクールに通って保育士試験の合格を目指すこともできます。

保育士資格でできる仕事

保育士資格では、保育園以外に以下のような職に就くことも可能です。

病児保育 病児や病後児を病院や保育園、自宅訪問などで子供を保育する職業です。
院内保育 病院で働く医師や看護師の子どもを預かる仕事で、院内保育のほとんどが小規模施設での運営になります。
学童保育 共働きの家庭などの小学生を預かる仕事で、運営元の業務形態や方針などによっては、学校の習い事や送迎、夕飯や入浴などをも行う場合があります。
ベビーシッター 保護者の留守中に自宅に訪問し子供を預かる仕事です。基本的なお世話に加えて、訪問する家庭によって仕事の内容が変化することもあります。
児童厚生施設 児童館や児童遊園など地域にある厚生施設での仕事になります。子供を預かって保育するというよりも、夏休みなどを活用して子供に幅広い体験をさせることが主な内容と言えます。
乳児院・児童養護施設 保護者のいない乳児や児童を援助する施設での仕事で、保護者の代わりと言える仕事なので内容は多岐にわたります。
助産施設 経済的な理由で入院できない妊婦を入院させる施設での仕事で、出産に関わる重要な仕事とも言えます。夜勤や早朝などの勤務にも対応する必要があります。
保育園本部 保育園や学童保育などの運営全般に関わる仕事で、人事や経理、広報活動など事務的な仕事が多いため、保育経験の他にも事務や経理の経験も求められます。

保育士資格では保育園以外にもこれらの職場で働くことができます。ボランティア的な仕事から子供の命や子供の将来に関わる仕事など、種類はさまざまですが、どれも保育士資格がなくては務まらない重要な仕事です。

保育士資格はこのように働ける種類が多いので、将来的にも期待が持てる資格のひとつであることが言えるでしょう。

 

保育士試験の内容

保育士資格は児童福祉法で定められた国家資格であり、厚生労働省の管轄によって管理されています。

保育士資格を取得するには、保育士試験に合格することが条件であり、保育士試験は「一次試験」と「二次試験」で構成されています。

保育士試験の概要

保育士試験は、「春に行う筆記・夏に行う実技」を前期、「秋に行う筆記・冬に行う実技」を後期とし、年2回実施されています。

  • 前期試験 筆記試験4月下旬頃の土曜と日曜 ・ 実技試験7月上旬頃の日曜
  • 後期試験 筆記試験10月下旬頃の土曜と日曜 ・ 実技試験12月中旬頃の日曜

日程的にはこのようになっており、筆記試験は土曜と日曜を使い、実技試験は日曜日を使ってそれぞれ実施します。

一次試験

一次試験は筆記試験になります。筆記試験は全9科目を土曜と日曜の2日間を使って実施されます。

筆記試験の科目 l  保育原理

l  教育原理

l  社会的養護

l  児童家庭福祉

l  社会福祉

l  保育の心理学

l  子どもの保健

l  子どもの食と栄養

l  保育実習理論

各科目の合格ラインは6割となっており、ひとつの科目を落としたとしても他の科目が合格していれば、合格した科目は最大で3年間合格として引き継ぐことが可能で、3年の間は合格した科目の試験が免除されます。

二次試験

一次試験を突破(全科目合格)することで二次試験に進むことができ、二次試験は実技試験になります。

実技試験は全3科目の中から2科目を選択し、それぞれの試験を行います。

実技試験の科目 l  音楽表現に関する技術

l  造形表現に関する技術

l  言語表現に関する技術

音楽表現に関する技術では「歌」や「伴奏」などいった技術などが求められ、造形表現に関する技術では主にお題に沿った「お絵かき」を、言語表現に関する技術では「読み聞かせ」の試験をそれぞれ実施します。

 

保育士試験の合格率は?

保育士試験をルートは「養成学校の卒業」「通信などの独学」の2つのルートで主に試験を受けることができますが、全体的な合格率は10%~20%とされています。

過去10年の合格率

合格率 受験者数 合格者数
H20年 10.57% 37,744人 3,989人
H21年 12.64% 41,163人 5,204人
H22年 11.37% 46,820人 5,324人
H23年 14.11% 49,307人 6,957人
H24年 18.61% 52,257人 9,726人
H25年 17.44% 51,055人 8,905人
H26年 19.30% 51,257人 9,894人
H27年 22.62% 57,301人 12,962人
H28年 25.78% 70,710人 18,229人
H29年 21.60% 62,555人 13,511人
H30年 19.74% 68,388人 13,500人

厚生労働省によると平成20年~平成30年の10年間の保育士試験の合格率はこのようになっており、平成24年以降からは合格率が上がっていることがわかります。

受験者数も増加傾向にある割に、合格率が平成20年の10%ほどに比べ平成26年以降は20%前後に落ち着いているので、これは受験者にとっては良い傾向とも言えます。

平成26年~平成30年までの5年間は、合格率が20%前後と推移も落ち着いているため、現在の合格率も20%を目安にするといいでしょう。

 

保育士試験の難易度が高い理由は?

上記の表でもあるように、10年前と比べると保育士試験の合格率は上がっていますが、それでも20%と低く、単純に「5人に1人」しか合格しない計算なので、保育士試験の難易度は現在でも高いと言えます。その理由を見ていきましょう。

一次試験の合格率が低い

保育士試験の一次試験の合格率は25%程、二次試験の合格率89%程とされていて、合格率に大きな差があります。

つまり、一次試験さえ通過すれば89%で保育士資格を取得することができるということになるため、保育士試験の難易度が高い理由は「一次試験の合格率が低い」ということが大きな要因と言えます。

学科の合格ラインは60点

一次試験の合格率の低さは、「学科の合格ラインが60点以上」であることが一番のネックとも言えます。

学科は全9科目実施されるわけですが、9科目の平均が60点以上ではなく、9科目それぞれ60点以上取る必要があるため、例えば8科目が80点以上で1科目が59点だった場合でも、二次試験へ進むことはできません。

また、試験内容は年によって難易度は変わりますが合格ラインは変わらないため、合格率も上下してしまうので、このことも難易度が高い要因として考えられます。

 

保育士試験の対策方法

上記の「保育士試験の難易度が高い理由は?」でもあったように、保育士試験の難易度が高い理由は学科試験にあります。

実技試験の合格率が89%程なので、言い方を変えれば「学科対策さえしっかりとしておけば合格率はグンと上がる」とも言えます。

ここからは、学科試験に焦点を当てて、保育士試験の対策方法を見ていきます。

通学講座を活用

養成学校の授業では足りないと感じた場合は、民間企業が提供する講座を活用して対策を行います。

通学講座は年2回行わる試験を目標にして通学して学習する、いわば「保育士の塾」のようなものなので、効率的に勉強することができます。

受講費用(10万~40万円程)はかかりますが、効果的で効率的な授業を展開している講座も多いので、自分のスタイルに合った講座を選んで通学しましょう。

通信講座を活用

こちらも通学講座と同じく、民間企業運営する保育士の通信講座です。

こちらは、通学する必要がなく、自宅でDVDやWEB学習などを使って効果的に勉強することができるので、既に仕事を持っている方や、家事などで忙しい主婦の方など、時間があまりない方などにおすすめの対策方法です。

独学で学ぶ

自分で教材を集め、資料や動画などを使って独学で保育士試験の勉強をする方法です。

自分個人で全て行うため、スペシャリストや専門家などから授業を受けることはできませんが、自分のペースやスタイルで好きに勉強ができ、また通学講座や通信講座などに比べ費用が安く済みます。

スタイルに合った勉強方法で対策を

保育士試験に限らず、勉強方法は自分のスタイルに合わせて勉強するのが大事だと言えます。

モチベーションの維持や、試験の準備など、勉強方法や試験対策は人それぞれなので、自分に合ったスタイルの勉強方法をしっかりと見つけて、試験対策を行いましょう。

 

まとめ

ここでは、保育士試験の合格率の検証や、効果的な試験の対策方法などを解説してきました。

昔に比べて保育士試験の合格率は上がりましたが、保育士試験はまだまだ難易度が高い国家資格とも言え、しっかりとした対策が必要です。

ですが、合格率が上がっていることや、受験者数が増えていることなどから、保育士資格は将来的にもニーズが高まり期待が持てる資格とも言えます。

保育士を目指す方や、将来のキャリアを見据えて保育士資格を持ちたい方などは、しっかりと傾向や対策を分析して保育士試験に挑みましょう。

   

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