保育士になるには?保育士になる方法と、資格取得後に働ける場所を解説。

 

子育て支援施設やベビーシッター、放課後児童クラブなど、保育士資格を持つ人が活躍する場所は年々増えています。資格取得のルートについても、子育て中のお母さんが国家試験にチャレンジすることもあれば、定年後に指定養成施設で資格取得を目指す方など、様々です。

子どもの日々に関わる資格として人気の高い「保育士」の資格と、適性について、詳しく見ていきましょう。

 

国家資格"保育士"を取得する方法

保育士は平成13年に国家資格化された、保育所など児童福祉施設において子どもの保育を行う専門職です。

児童福祉法では第18条の18第1項の登録を受け、保育士の名称を用いて、専門的知識及び技術をもって、児童の保育及び児童の保護者に対する保育に関する指導を行うことを業とする者をいう」となっています。保育士の国家資格は、以下の2つの方法で取得することができます。

  1. 厚生労働大臣の指定する保育士を養成する学校等を卒業した者
  2. 保育士試験に合格した者

となっています。指定養成施設を卒業した場合、単位を取得していれば卒業と同時に保育士となります。

近年では保育士確保対策の一環で、修学支援の貸付制度(条件付き返還不要)もあり、資金面においては、以前よりも保育士養成施設に通いやすくなりました。指定養成校は、大学、3年制短期大学、短期大学、専門学校があります。

学費や修学期間、学びたい科目や立地などで選択されています。指定養成校で学ぶメリットとしては「実習がある」「日々実践的な学びができる」「就職の情報や支援が整っている」などが挙げられます。

次に、国家試験で保育士資格を取得する場合を見ていきましょう。

中学卒業の場合、保育所等での5年以上のかつ7,200時間以上の実務経験(児童等の保護または援護に従事した勤務経験)が必要です。

また、高校卒業の場合は平成3年以降の卒業の場合は、保育所等での2年以上のかつ2,880時間以上の実務経験(児童等の保護または援護に従事した勤務経験)が必要です。ただし、高校で保育課を卒業した場合はその限りではありません。

国家試験には、次の筆記試験科目があります。

 

  • 保育原理
  • 教育原理及び社会的養護
  • 子ども家庭福祉
  • 社会福祉
  • 保育の心理学
  • 子どもの保健
  • 子どもの食と栄養
  • 保育実習理論  

 

これらを全て合格したのちに、実技試験を受けます。

実技試験は保育実習実技となっており、①音楽に関する技術②造形に関する技術③言語に関する技術のうち必ず2分野を選択することになっています。

国家試験で資格を取得するメリットとしては、費用がかからない、働きながら資格取得を目指しやすい、自分のペースで学ぶことができる。などが挙げられます。国家試験は、年に2回、各都道府県で行われており、合格科目は3年間(保育施設で働いている場合は5年間)の有効期間があることから、時間をかけて取得する方も多くいらっしゃいます。

近年では保育士資格を取得する前に、子育て支援員や放課後児童支援員の資格を取得する方も増えています。

 

保育士が活躍する職場を5選

前段でもお伝えした通り、保育士の活躍の場は広がっています。

①保育所

最初にイメージされるのは、多くの保育士が働く保育所だと思います。保育所は、保育を必要とする0歳児から就学前までの子どもたちが通ってくる場所です。基本的には11時間開所しています。就業時間は早番や遅番などによって変動がありますが、夜間保育園でない限り夜勤はありません。通常発達の園児以外にも、障害を抱えていたり医療的ケアを必要とする子どもが入園していることもあります。

②小規模保育施設

子ども子育て支援新制度が施行され、小規模保育施設が誕生しました。小規模保育事業は、市町村の認可事業です。 0~2歳児を対象とした、定員6~19人の比較的小さな施設であるため、きめ細かな保育が実施しやすいと言われています。ブランクのある保育士や、静かな環境を好む保育士から人気の高い施設です。

放課後児童クラブ(通称:学童保育)

放課後児童クラブ(通称:学童保育)でも、保育士の資格保持者は求められています。放課後児童支援員の資格が生まれ、放課後児童クラブを運営する事業者の意識が高まったことや、様々な子どもへの対応が必要となったことが背景にあります。午後からの勤務を中心にしたい方や、乳幼児よりも活発になる学童期の子どもと関わりたい方から人気の職種です。実務としては、保育所に比べて養護的な要素は減りますが、学童期特有の反抗的な態度や知的好奇心への対応など、別の要素が求められます。

児童養護施設

児童養護施設は、児童福祉法の中で「保護者のない児童、虐待されている児童など、環境上養護を要する児童を入所させて、これを養護し、あわせて退所した者に対する相談その他の自立のための援助を行うことを目的とする施設」と定義されています。近年は、虐待による入所が半数以上占めており、1歳〜18歳までの児童(乳児の場合は、乳児院)が入所しています。保育所や放課後児童クラブ等で働く保育士の日常的な業務に加え、被虐待児へのケアや退所後の支援などの専門性が必要になります。夜勤があることや住み込みが求められることもあり比較的ハードな仕事ですが、より福祉的な仕事に携わりたいと考え選択する保育士が多い傾向にあります。

子育て支援施設

子育て支援に関する制度が充実する中、子育て支援施設で活躍する保育士の数も増えています。子育て支援施設はセンター型やひろば型など様々な形態がありますが、日中に保護者と子どもが一緒に通ってくる施設のことを指します。子ども一人一人の発達に細やかに関わるというよりも、イベントを企画する力や、地域と連携して効果的な支援を考える力などが求められます。

保育士に求められるスキル

保育士は、日々の生活の中で子どもの感情や発達を読み取り、子どもの発達を保障していくことが仕事です。コミュニケーション能力はもちろん、日々めまぐるしく変化することへの対応力、1日中子どもと過ごすための体力、そして他の大人と協力して保育を行うための協調性が求められます。また、子どもが好きであることは大前提となります。特に、他の大人と協力することは、保育の中でとても重要な要素です。人と協力して仕事をしたい。人の役に立ちたい。という気持ちが強い人が多い職種とも言えるでしょう。

そして子どもたちは興味関心が強く、予想もつかないことを提案してきます。また、体調の変化も激しく、臨機応変に対応することが求められます。一人一人の状況を把握し、関わっていくためには、日々観察力を育て、必要な知識を蓄積していくことが必要であるため、根気強さが活きる仕事です。

まとめ

保育士の資格取得の方法と、活躍の場や求められるスキルについてまとめました。保育士の資格は、取得自体はそれほど難易度が高くありませんが、実際に保育園で「働き続ける」となると「継続的なスキルアップ」と「人間関係」「体力維持」などの日々の努力が必要となります。自分の努力次第で、様々な力を発揮することができる資格だとも言えます。

また、子育てという人生の中で大切な要素に関われることは、何事にも代えがたい喜びです。様々な仕事がAIによってなくなる時代においても、「子どもを育む」という人間的な営みがなくなることは考えにくいため、今後も必要とされる資格であることは確かです。

子育て力の低下や少子化などによって、今後ますます活躍の場が増えていく保育士資格。自分自身の興味やライフスタイル、価値観と照らしながら、活躍の場を検討できることも魅力の一つですね。

   

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