保育士の悩みとその対策方法は?

 

保育士は、憧れる子どもが多い代表的な職業の一つです。その一方で、近年SNSなどでは「保育士は大変な仕事だ」と話題になることもあります。それでも根強い人気があるのは、多くのひとが保育園に対して優しさや人の温かさに満たされている場所というイメージを抱いているのが一つの理由でしょう。

 

しかしそれは、実際に保育士として働く人たちがとてつもない努力をしているからだといえます。保育園の現実は厳しく、壮絶な職場であることなどから退職する人も少なくありません。

 

この記事では、保育園で働く保育士が抱えることの多い悩みとその対処法について詳しく解説していきます。

 

保育園で働く保育士の多くが一年目で悩みを抱える

保育園で保育士として働き始めたときに、多くのひとが一年目で悩みを抱えます。

それは、保育士ならではの特殊な職業であることにほかなりません。子どもとはもちろんのこと、保護者や同僚・先輩たちとの信頼関係が築けるかどうかが職場環境の大半に影響を与えます。

 

子どもの日常的なお世話、これから生きていくための社会性の教育や指導はもちろんのこと、安全に過ごせるような環境づくり、そして保護者とのコミュニケーションが求められる職業です。

 

どんな仕事をしている人でも最初は悩むものです。コミュニケーションだけが仕事ではなく、事務業務や会議、はたまた行事の企画から実行までやることは山積み。このことから、保育士は特に悩みやすい環境であることがわかります。

 

保育士が抱える悩みとその原因

それでは、保育士が抱えやすい悩みにはどのようなものがあるのでしょうか。自身が抱える悩みにあてはまるものがないか、悩んでしまう原因と一緒にチェックしていきましょう。

 

保育士が抱える悩み①子どもとの接し方

子どもひとりひとりに合わせた行動や対応の仕方を考えるのは、本当に大変なことです。保育園のような公共の場が大好きな子どももいれば、自分の母親や父親しか受け入れられない子どももいます。

 

働き始めて1年目だけでもいろんな子どもたちと出会うことになるので、困惑することも多いでしょう。子どもとの接し方で悩みがちなのは、明確な正解が存在していないことや想像以上の責任の重さによるプレッシャーが原因だと考えられます。

 

保育士は子どもを相手にするため、決まった流れで一日が終わることはありません。ただ子どもと接していればいいのではなく、子ども同士に何らかのトラブルが起こることもしばしば。こうした想定外の出来事のすべてに順応に対応するためには、相応な経験や勘も必要です。

 

とはいえ、何年も保育士として働く人たちでさえ「この対応で合っているのか」という悩みは付き物だといいます。

 

保育士が抱える悩み②保護者への対応

保育士は、保護者との信頼関係を築くことも大切な役割です。

勤務して何年も経ってくると、保護者よりも自分の方が年上であることが多くなっていきます。さらに経験も重ねているので、相手が嫌な気分にならないような言葉選びもしやすいです。

 

しかし、一年目ではまだ経験も浅いうえ、保護者が年上であることがほとんど。余計に気疲れを起こしやすくなってしまいます。なかには、理不尽なクレームや要求を入れてくる保護者も珍しくありません。いわゆる「モンスターペアレント」と呼ばれる保護者です。

 

保護者との意見・感覚が食い違うのは精神的にこたえるものです。保育士に対して理想を押し付けてしまう保護者も少なくありません。

 

保育士が抱える悩み③職場の人間関係

保育士同士の人間関係は、あらゆる職場のなかでも特に複雑になってしまうことが多いといわれています。この原因として考えられるのは、「はっきりとした上下関係が存在していないこと」や、「協調性が必要な分、職員同士の距離感が近すぎること」です。

 

一般的な仕事場の場合、「社長」「課長」「部長」というように重要な役割をする上司や職場のリーダーが誰であるかがはっきりしていて、職員同士にある程度の距離感が保たれています。

 

それに比べて保育園の場合は、園長や副園長、そして主任の3つ以外にはっきりとした上下関係がありません。そのうえ、保育士のほとんどが女性です。

 

職員同士の距離感が近すぎるあまり、人によっては妬みのような感情を持つ人がいます。そのため、気の強い人が事実上のリーダーとなってしまうことによる上下関係や足の引っ張り合いなど、保育士同士の関係性がこじれることは少なくありません。

 

保育士が抱える悩み④仕事量の多さ

保育士は、とても多くの仕事や業務をこなさなければなりません。

 

・子どもの日常的な世話から社会性の教育

・園内の清掃

・会議に参加

・行事企画の計画や実行

・保護者への連絡

・事務作業

 

代表的な業務はこの5つですが、これ以外にも細やかな配慮をしなければならない仕事がたくさんあります。なかでも、子ども達ひとりひとりに合った対応を考えるのは、「なかなかうまくいかない」と悩む新人保育士の方も多いです。

 

勤務先による違いはありますが、想定外の仕事量の多さは心身ともに大きなストレスとなってしまいます。また、残業が毎日のように続いて辛いと悩む保育士も多いです。

 

保育士の悩みに対する対処法

 

保育士がよく抱えてしまう悩みは、大きく分けて「仕事内容の悩み」と「人間関係の悩み」の2種類に分けることができます。この2種類の悩みにはどう対処すればよいのでしょうか。

 

それぞれの対処方法について、解説していきます。

 

・仕事内容の悩み

保育園では、研修期間が短く業務内容をきちんと覚える間もなく本格的に参加させられてしまうことが多いです。特に、子どもとの接し方やあやし方には誰もがつまずいてしまうでしょう。

 

仕事で覚えられない、うまくできないことによる悩みは慣れていくことや覚えていくことで次第に改善されていきます。可能な限り先輩保育士や園長に相談したり、先輩保育士の仕事の仕方をよく見て真似をしてみましょう。

 

保育士によって、子どもとの接し方や保護者とのコミュニケーションの仕方は異なります。そのため、いろんな先輩の意見や仕事方法をチェックして自分に合うやり方を見つけることが大切です。

 

・人間関係の悩み

どんな仕事でも当てはまりますが、限られた閉鎖的空間での人間関係は働きやすさに大きな影響を与えます。苦手な保護者への応対で悩んでいる場合は、「この人とは数年経てば出会わなくなる」と思って割り切ることも大切かもしれません。

 

しかし、先輩保育士や園長との関係がギクシャクしてしまうと改善が難しい場合があります。特に、慣れていないうちは頻繁に怒られてしまうこともあるでしょう。保育園の場合、先輩保育士と新人保育士がペアになって担当することが多いです。

 

そのため、ペアになった先輩との関係は働きやすさや仕事の覚えやすさに大きな影響を与えてしまいます。こわいと苦手意識を持ってしまったり、特に「仕事について教えてもらえない」「嫌みを言われる」という経験をする人は少なくありません。

 

苦手意識をもってしまうと報告や相談だけでなく、挨拶をするのも気が引けてしまいます。しかし、挨拶をしなかったり意思疎通がうまくいかないとさらに関係が悪化し、職場での孤立に繋がり兼ねません。

 

まずは、信頼関係を築くために出勤時と退社時にきちんと笑顔で挨拶をすることを心がけましょう。相談やわからないことで教えてもらう際には、相手の手が空いているかを確認してから話しかけるのも重要です。

 

真面目な先輩保育士は、仕事に関して厳しいことからきつく当たっているだけということもあります。この場合、仕事に慣れていくうちに次第に良い関係に変わっていくため、あまり気負いしすぎないようにしましょう。

 

保育士の改善できない悩みには転職も視野に

なかには、改善の見込みが期待できない悩みの場合もあります。

 

・先輩保育士、園長からのパワハラ

・職場の人間関係に馴染めなかったことによる孤立やいじめ

・園長の考えや方針が自分に合わないと感じている

・仕事量が自分の許容範囲を遥かに超えている

・他の保育園よりも給料が安い

 

この5つは、保育士が抱えやすい悩みとしても知られています。どれも身体的、精神的に悪影響を及ぼすものばかりですが、職場を変えることで改善されることも多いです。限界を超えてしまう前に、転職を視野に入れて検討しましょう。

 

まとめ

保育士の仕事はとても大変で、最初は誰もが失敗をするものです。悩みを抱えながら、次第に成長していきます。理想とのギャップに苦しんでしまうこともあるでしょう。保育士限定の悩み相談サービスもあるため、相談できる相手がいない場合にはチェックしてみてください。

 

職場での人間関係や仕事量の問題は、いい意味でも悪い意味でも働きやすさに影響が出てしまいます。もし、これから改善される見込みがない悩みを抱えていて、どうしても辛い時は転職も視野に入れて検討してみましょう。

   

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