保育士の平均年収は?公立と私立の違い・年収を上げるための方法を解説。

 

保育士は、人気が高く知名度のある職業です。しかしその一方で、「重労働」「疲労度と給料が合わない」「残業が多い」「安月給」という世間からのマイナスなイメージも強くなっています。

 

今回は、重労働で安月給とされている保育士の平均年収についてまとめてみました。政府や厚生労働省が公表している資料を参考に、他の公務員給与との比較や、年収を上げるための対処法なども合わせてご紹介します。

保育士の平均年収は?

それでは、さっそく保育士の平均年収についてご紹介していきます。今回は「保育園に勤務していて、尚且つ役職に就いていない保育士」を基準にしてまとめました。この条件に当てはまる保育士の方や、将来保育士になろうと考えている方は参考にしてみてください。

 

保育士の平均年収①年代別

まずは、保育士の平均年収を年代別にまとめていきます。

 

年代 平均年収
20代 約265万円
30代 約300万円
40代 約345万円
50代 約370万円

 

年代が上がるごとに、およそ30万円ずつ年収が多いことがわかります。月収に換算すると約2万円ずつ増えており、20代の月収は平均16万円前後、50代の月収は平均30万円前後という計算です。

 

保育士の平均年収②私立の年代別

続いて、民営である私立の保育園で保育士として勤務した場合の平均年収をまとめていきます。年代別の平均年収と、年間で貰えるボーナスは以下の通りです。

 

年代 平均年収 年間ボーナス
20代 約270万円 約83万円
30代 約275万円 約65万円
40代 約330万円 約92万円

 

それぞれの平均年収を踏まえて月収に換算すると、20代の平均は約16万円で30代の平均は約17万円、そして40代の平均は約19万円ということになります。

 

保育士の平均年収③公立の年代別

公立保育園に保育士として勤務した場合、「地方公務員」となります。地方公務員になった場合、「一般行政職」に分類されたうえで、それぞれの地方自治体が正式に決めている給与の相場に合わせた金額を受け取ります。

 

そのため、地域によって給与に差があるのが特徴です。今回は一例として国全体で見た平均年収、東京都と埼玉県の平均年収を調べてみました。

 

対象地域 平均年収
国全体 約640万円
東京都 約693万円
埼玉県 約502万円

 

東京都の相場が約693万円であるのに対し、埼玉県は約502万円です。同じ関東でもおよそ200万円もの差があります。一見すると少ないように感じてしまいますが、私立で働いている保育士の平均年収は300万円前後です。

 

同じ埼玉県内でも、私立の保育園で働いた場合との平均年収の差はおよそ200万円前後ということになります。

 

保育士は給料が安い?他の公務員の年収と比較

世間では、「保育士は給料が安い」というイメージですが、実際はどうなのでしょうか。保育士として働いている人や、保育士を目指している人にとっては気になってしまう問題ですよね。そこで今回は、公立の保育園で保育士として勤務した場合の平均年収を、他の地方公務員の平均年収と比較していきます。

 

地方公務員職 平均年収
一般行政職(保育士含む) 約640万円
小中学校教師 約676万円
高校教師 約710万円
薬剤師 約597万円
看護師 約581万円

 

このうち、最も平均年収が高いのは高校教師の約710万円です。公立の保育士の平均年収を高校教師と比較すると、およそ100万円近い差額があります。一方、最も低い平均年収は看護師の約581万円です。

 

以上のことから、公立の保育園に勤務した場合の保育士の年収は、地方公務員の平均年収のなかでは平均的な金額であることがわかります。

 

保育士として年収を上げる方法は?

保育士が年収を上げる方法は、大きく分けて以下の2つです。

 

  1. 園長や副園長といった役職につくことを目指す
  2. 公立の保育園に就職する

 

保育士の平均年収は、男性の方が多いとされています。これは、男性の保育士のほうが役職につくことが多いためです。しかし、この方法を実現するためにはかなりの期間が必要で、1つの保育園に対して1人か2人しか実現できません。

 

公立の保育園に勤務した場合は、地方公務員となるため一気に年収を上げることができます。しかしこの場合は、合格率が低く勤務場所も限られてしまうため、あまり現実的な方法ではありません。

 

保育士全体に対して公立の保育園に勤務できるのは、ごくわずかです。保育士の平均年収が低いのも、私立の保育園に勤務している保育士の方が圧倒的に多いためだと考えられます。

 

保育士の年収が上がる見込みはある?

ここ数年、保育士の待遇の悪さに対して世間からの注目が高まりました。それと同時に、国からも少しずつ問題視され始めています。国から保育園に対して補助金が支給されることも増えました。

 

データで見ると、過去3年間で保育士の年収は少しずつ上がってきているとされています。しかし、未だ実感がわいていない保育士が圧倒的です。とはいえ、不況が長く続いている日本では今後も共働きの夫婦やシングルマザー・シングルファザーが増えていく可能性が十分にあります。

 

それと同時に保育園の需要や必要性も上がるため、保育士の待遇の見直しや改善への動きが加速する可能性はあると考えてもよいでしょう。

 

まとめ

保育士の平均年収は、20代が約265万円で30代が約300万円です。日本人全体の平均年収は約350万円とされているため、実際に低いことがわかります。ただ、公立の保育園に就職した場合の平均年収は約640万円です。

 

保育士が年収を上げるためには公立の保育園に転職するか、もしくは園長や副園長に昇進する必要があります。しかしこれらは、限られた人数の保育士しか就職できないため、あまり現実的な方法とはいえません。

 

平均年収がすぐに上がる見込みはあまり期待できませんが、保育士は知名度と需要度が高い職業です。世間や国からの注目が集まっており、少しずつではありますが平均年収も上がっています。そのため、今後も改善されていく可能性はあるとみてよいでしょう。

   

 - 保育士年収